Webサイトを検索結果で上位表示させるためには、Googleの検索エンジンに評価されるサイトにしなければならない。評価を高めるには、コンテンツの質を向上させるのはもちろん、被リンクを増やすのも効果的だ。
被リンクからの流入が増えれば価値あるサイトとして検索エンジンの評価も高まるし、被リンクそのものがドメインを育てる。
被リンクを増やすためには、まず自身のサイトや競合サイトの被リンクの状況を把握しておく必要がある。
とはいえ、被リンクをどのようにしてチェックするのか、方法が分からないという方もいるだろう。
被リンクの状態を調査するには、被リンクチェックツールを使うといい。
ここでは、無料で利用できる被リンクチェックツールを6つまとめて紹介する。
自サイトや競合サイトの被リンクを把握して、SEO施策を検討するのに役立ててくれ。
被リンクチェック無料ツール6選
完全無料で使える被リンクチェックツールは、以下の6つだ。
特徴や調べ方を、1つずつ詳しく解説する。
Google Search Console
Google Search Console(サーチコンソール)は、Googleの検索結果における掲載順位をチェックし、管理・改善するのに役立つツールだ。自サイトを対象とした被リンクチェック機能も搭載されている。
Googleアカウントをもっているユーザーであれば、誰でも無料で利用可能だ。
自サイトをサーチコンソールに登録すれば、Google側のサイトへの認識がどうなっているのかをチェックし、改善ポイントを把握できる。
ツール概要
Google Search Consoleでは、被リンクについて以下の内容を把握できる。
項目 | 内容 |
---|---|
チェック対象のサイト | 自サイトのみ |
チェック項目 | 【外部リンク】 ・リンクされているページのURL ・リンク元サイト ・リンク元テキスト ・外部リンクの総数 【内部リンク】 ・リンクされているページ ・内部リンクの総数 |
被リンクを調べる方法
Google Search Consoleに自サイトを登録しておけば、サイトごとの各種分析データが閲覧可能となる。
サイトごとの画面で左サイドメニューから[リンク]を選択すると、被リンク情報を確認できる。
Google Search Consoleで閲覧できるのは、以下の画面だ。それぞれの[詳細]をクリックすると、より多くの情報が表示され、外部・内部それぞれのリンク数もチェックできる。
Microsoft Bing Webmaster Tools
Bing Webmaster Toolsは、Microsoftが無償で提供するアクセス解析ツール。Google提供のサーチコンソールのような位置付けのツールだ。
検索エンジンといえばGoogleがメインだが、Bing Webmaster ToolsではBingの検索エンジンにおける自サイトの状況を分析できる。自サイトの被リンクチェックだけでなく、ライバルサイトと比較してのチェックも可能だ。
ツール概要
Bing Webmaster Toolsで計測される被リンクデータは、以下のとおり。
項目 | 内容 |
---|---|
チェック対象のサイト | 自サイト・競合サイト |
チェック項目 | 【サイトへのバックリンク】 ・参照元のソースドメイン ・ターゲットURL ・合計参照ドメイン ・参照ページの合計数 ・アンカーテキスト 【任意のサイトへのバックリンク】 ・参照元のソースドメイン ・アンカーテキスト |
→ Microsoft Bing Webmaster Tools
被リンクを調べる方法
Bing Webmaster Toolsに自サイトを登録しておくと、Google Search Consoleと同様に各種分析データを閲覧できる。サイトページの左サイドメニューで[バックリンク]を選択すると、以下の画面で被リンク情報もチェック可能だ。
バックリンクのページには、「自サイトへの後方リンク」と、「任意のサイトへの後方リンク」の2つのタブがある。後方リンクと記載されているが、バックリンクのことだ。
「サイトへのバックリンク」のタブでは、以下のとおり、自サイトへのバックリンク情報をチェックできる。
「任意のサイトへのバックリンク」のタブでは、自身のサイトと類似サイトの比較分析ができる。これはGoogle Search Consoleにはない機能だ。
Small SEO Tools 被リンクチェッカー
Small SEO Toolsの被リンクチェッカーは、イギリス発の被リンクチェックツールだ。英語表記になっているが、日本語版にも対応している。
被リンクチェックでも信頼性の高いaHrefsのデータが無料で閲覧できる、おすすめのツールだ。
被リンク元データもaHrefsデータから取得しており、データ量が豊富で精度が高い。aHrefs独自の指標であるDR(ドメインレーティング)もチェックできる。
ツール概要
Small SEO Toolsの被リンクチェッカーでは、以下の被リンク情報を確認できる。
項目 | 内容 |
---|---|
チェック対象のサイト | 自サイト・競合サイト |
チェック項目 | ・ドメインレーティング(DR) ・参照元URL ・バックリンク数 ・参照元ドメイン数 ・参照元IP数 ・被リンク元URL ・アンカーテキスト ・SDR ・リンクタイプ |
被リンクを調べる方法
デフォルトでは英語表示になっているが、画面右上のメニューから日本語版への切り替えが可能だ。
Small SEO Toolsの被リンクチェッカーは、①の欄にチェックしたいURLを入力し、②でreCAPTCHA認証。続いて③[バックリンクを取得]をクリックするだけで、被リンクを調べられる。
結果は、以下のように各スコアが見やすく整理されている。
上の画面右下、「SemrushのURL評価」の欄に「小切手」と記載されているが、英語版では「Check」なので、これは誤訳だ。 Semrushという有料ツールでもっと詳しくチェックしたい場合に、クリックする欄だ。
Open Link Profiler Backlink Checker
Open Link Profiler Backlink Checkerは、ご覧のとおり英語表記の海外ツールだ。
英語表記ではあるが、操作自体は簡単で結果表示も分かりやすいので、英語が苦手な方でもそれほど戸惑うことはないだろう。
無料ツールながら、数値やグラフで豊富なデータが分かりやすく整理されている。
ツール概要
Open Link Profiler Backlink Checkerでは、以下の被リンク情報をチェックできる。
項目 | 内容 |
---|---|
チェック対象のサイト | 自サイト・競合サイト |
チェック項目 | 【基本情報】 ・総バックリンク数 ・参照ドメイン元 ・参照ページ ・ドメインランク ・バックリンクURL ・バックリンクタイプ ・バックリンクランク ・バックリンクのページランク ・バックリンクのドメインランク ・アンカーテキスト 【グラフ表示】 ・クロールされたページ数 ・バックリンクのタイプ別割合 ・バックリンクの属性割合 ・バックリンクプラットフォームの種類割合 ・バックリンクTLDタイプ別割合 ・バックリンクのセマンティックロケーションの割合 |
→ Open Link Profiler Backlink Checker
被リンクを調べる方法
Open Link Profiler Backlink Checkerは、会員登録(無料)が必須だ。会員登録せずにURLを入れて操作しても、以下のとおり「サインアップまたはログインするように」という内容のエラーになる。会員登録していなければ[Signup]で会員登録しよう。
以下は会員登録画面だ。それぞれの項目を入力して、[サインアップ]をクリックする。
会員登録が完了したら、以下の画面で被リンクをチェックしたいURLを入力し、[Get Backlinks]をクリックする。
被リンクチェックの結果は、以下のようにカラフルなグラフと数値で分かりやすく表示される。
各グラフにカーソルをあてると、以下のようにそれぞれの具体的な数値も確認可能だ。
グラフのすぐ下には、以下のとおり。バックリンクのURL等の情報が並んでいる。
Lynx 被リンクチェックツール
Lynx 被リンクチェックツールは、札幌を拠点とし、Webコンサルティング事業等を展開するリンクス・アンド・カンパニー・ジャパン株式会社が提供している。
被リンクチェックでは、被リンク概要のほかに「最近の被リンク」「低品質な被リンク」のチェックツールが用意されている。
被リンクチェックツール以外にも、検索順位や競合サイト、キーワード等のWebサイト分析ツールも充実している。
ツール概要
Lynx 被リンクチェックツールの被リンク概要では、以下の内容を確認できる。
項目 | 内容 |
---|---|
チェック対象のサイト | 自サイト・競合サイト |
チェック項目 | ・被リンク数 ・参照ドメイン数 ・トップページへのリンク数 ・nofollow被リンク数 ・トップ被リンクのページタイトル・URL ・アンカーテキスト ・リンク先URL ・被リンク元のPA(Page Authority) ・被リンク元のDA(Domain Authority) ・被リンク検出日 |
被リンクを調べる方法
Lynx の被リンクチェックツールは、以下の画面で、URLを入力して[分析]をクリックするだけだ。
結果は、以下のように各指標を一目でチェックできる。
hanasakigani
hanasakiganiは、SEO対策に特化したツールやサービスを提供する、株式会社ディーボが提供する日本製の被リンクチェックツール。
自サイトの被リンクチェックのほか、キーワードを指定しての競合サイト被リンクチェックや、競合被リンク危険度チェックも可能だ。
無料で利用できるが、1日3回までの回数制限がある。
ツール概要
hanasakiganiで確認できる被リンク情報は、以下のとおりだ。
項目 | 内容 |
---|---|
チェック対象のサイト | 自サイト・競合サイト |
チェック項目 | ・被リンク数(ドメイン数) ・被リンクのページタイトルとURL ・アンカーテキスト ・OBL |
OBLとは、被リンクがあるページからの外部リンクの総数を示す「Out Bound Links (アウトバウンドリンクス) 」の略だ。
被リンクを調べる方法
hanasakiganiの使い方は非常にシンプル。以下の欄に自サイトのURLを入力して[チェックする]ボタンをクリックするだけだ。
hanasakiganiでは、被リンクがあっても最初は0件と表示される。しばらくすると数値が表示される。時間がかかるので、少し待ってみてくれ。被リンクのリストは、上位10件のみ表示される。
ここで紹介した被リンクチェックツールは、いずれも無料で使える。
ツールごとに紹介している画像キャプチャは、ほぼ同時期にチェックした結果だ。ツールによって数値が大きく異なるケースもあるが、実際に使用してみて、使いやすいもの、分かりやすいもの、信頼性が高いと感じられるものを選んでいくといいだろう。
被リンクチェックの必要性
良質な被リンクが増えるとドメインパワーが上がり、検索で上位表示しやすくなる。被リンクの重要性を理解していても、自サイトの被リンク状況をしっかりと把握している人は少ない。
被リンクチェックツールを活用して、自サイトや競合サイトの被リンク情報を確認できれば、具体的にどう対策すべきか、戦略を検討するのに役立つだろう。
中古ドメイン購入前のチェックにも欠かせないツールだ。
被リンクの必要性を、以下の3つの項目ごとに見ていこう。
被リンク数を確認する
自サイト・競合サイトの被リンク数を把握することで、ライバルとどう違うのか、どれくらい被リンクを集めれば上位表示できるのか目安が分かる。
具体的なURLやアンカーテキストがチェックできるのも便利だ。
どのようなページに被リンクが集まりやすいのか、傾向も見えてくるだろう。
ドメインパワーを確認する
被リンクチェックツールによっては、ドメインパワーやページランクをチェックできる。ドメインパワーやページランクは、検索エンジンからの評価を示す指標だ。
ドメインパワーを確認することで、どのようなドメインやページが検索エンジンの評価が高いのかをチェックできる。
中古ドメインを購入する際にも、ドメインパワー等指標のチェックは欠かせない。
ドメインパワーの強い中古ドメインを格安で購入したいときは、私が開発した中古ドメイン精査ツールを使うと非常に効率的だ。チェックしてみてくれ。
ドメイン転生の詳細はこちら被リンクの質をチェックする
被リンクチェックツールは、リンクの質をチェックするのにも有効だ。
検索エンジンが評価するのは、良質なサイトからの被リンクだ。自サイトへの被リンクの量だけでなく、質もチェックしておこう。
ブログやサイトを運営していると、スパムサイトなどからの、悪質なリンクが増殖することもある。
スパムサイト等からの被リンクは、サイトの評価を下げる可能性がある。Googleではスパムリンク等はカウントしないため大きな影響は考えられないが、気になる場合はリンク元に削除依頼をするか、Googleのリンク否認機能を使ってみるといいだろう。
被リンクチェックツールを使えば被リンクの状況は確認できるが、被リンクを増やすための対策が難しいという方は、私が作った禁断の被リンクツールをチェックしてくれ。
ドメイン阿修羅の詳細はこちら無料の被リンクチェックツールをSEO対策に役立てよう
費用負担なく、有効に使える被リンクチェックツールは複数ある。
ここで紹介した6つの厳選ツールは、いずれも無料で誰でも簡単に利用できる。無料ツールでは、被リンク数の推移など見られない項目もあるが、被リンク状況を知るための要素は豊富だ。
自社のWebサイトがどのような被リンクをどれくらい獲得できているか、まずはいずれかのツールでレポートをチェックしてみよう。
被リンクが集まっているページを詳しく分析したり、競合サイトとの比較をしたりすることで、検索エンジンの評価傾向等も見えてくるはずだ。
被リンクチェックツールから得られる情報をマーケティングに生かし、さらなるアクセス向上を実現させよう。