ウェイバックマシンの使い方
ウェイバックマシンは、クローラーで世界中のウェブサイトの魚拓(サイトデータの保存)を行なっているサイトだ。
中古ドメインを探すとき、過去どんなサイトだったのか?を知ることができるぞ。
ウェイバックマシン基本機能
URLまたはキーワード(サイト名など)を入力してウェブサイト履歴を表示する
URLを入力すると直接そのサイトの履歴カレンダーが表示される。
キーワードを入力すると、サイトタイトルで該当する候補が表示される。
サイト名の一部しか思い出せない という場合にキーワード検索するといいだろう。
ウェブページを保存する
魚拓(ウェブページデータを保存)したい場合、以下の欄にサイトURLを入力すればそのURLのウェブデータをウェイバックマシンに保存することができる。
また保存したデータは、自分のブログなどでウェイバックマシンURLを指定して表示することができる。URLが変わらないので1年前のブログ、2年前のブログがこうでした という紹介ができるぞ。
中古ドメインの判定基準
中古ドメインの良し悪しをどのような情報で判断するか? というとざっと出すだけでも以下のような要素がある。
機能説明をしながら、以下の要素を判断する方法を紹介していく。
運営年数(ドメインエイジ)
301リダイレクトの有無
ドメイン所有者の数
言語
ジャンル
オフィシャル/趣味/公的/イベントサイト などのサイト種類
運営年数(ドメインエイジ)
ウェイバックマシンでおおよその運営年数がわかる。下画像は、中古ドメインURLを入力したところだ。
2007〜2018年までデータ保存されているのがわかる。
ドメインエイジが直接SEOに影響することはないが、ドメインエイジが長ければ歴史とともに自然にリンクされる可能性が高くなる上にこれまでリンクが外れずにいたわけなので、被リンク数が同じならドメインエイジが長いほうがいい。
Whois情報だとドメインを再取得されるとその年からになるため、中古ドメインの正しい年数は取得できない。
日付カラーの意味
保存された日付には青・緑・オレンジ・赤の4種類のカラーが表示される。これは保存したページの状態を示している。
青=2xxレスポンス(正常)
緑=3xxレスポンス(リダイレクト)
オレンジ=4xxレスポンス(Page not foundなど)
赤=5xxレスポンス(サーバーエラー)
青なら正常なページ、緑は301か302リダイレクト、オレンジは404ページ、赤はサーバーエラーだとすぐに見分けがつく。
年ごとにクリックして緑になっている箇所を探すだけでリダイレクトチェックできる。
ドメイン所有者の数を見る
ドメインが過去に何らかの理由で引っ越し or オーナー変更された場合、保存データがない時期が発生する。いくつか見てみよう。
例1
https://web.archive.org/web/20070801000000*/http://tampabaydreamcars.com/
こちらのドメインは3オーナー(2回オーナーが変わった)
例2
https://web.archive.org/web/20050615000000*/http://www.diagnos-tic.com/
こちらのドメインは2オーナー。最初の空白はリニューアルのため一時閉鎖していたようだ。
色んな理由でデータの空白がでるので、サイトデータを見てオーナーが変わっているのか確認する。
リダイレクトの場所
中古ドメインの良し悪しを知る上で重要なのが301リダイレクトの有無だ。
さきほどの例1のサイトでリダイレクトが行われる可能性がある箇所は下画像の緑の箇所。
ドメイン引っ越し
abc.comからabc.orgになるような場合。こうした引っ越しの場合は、新サイトへドメインパワーを移動させるために301リダイレクトが使われる。
301リダイレクトは、つまりサイトが引っ越しを行う場合が主だ。
そう。引っ越しするということはそのあとオーナーが変わるタイミング、つまり空白がある可能性が高い。
サイト閉鎖
サイトが閉鎖される場合はメンテナンスページへ302リダイレクトをされるケースがよくある。
こうしたメンテナンスページへのリダイレクトは、サイトデータがなくなってもサーバーへネームサーバーが当たっている状態だ。302リダイレクトは中古ドメインの価値としては失われないので取得対象だ。
中古ドメインへ転生
hugedomainなど中古ドメインサイトへと302リダイレクトされているケースもある。この場合はドメインパワーは移動しない。中古ドメイン屋も自分のメインサイトに301リダイレクトさせるようなことはしない。
こちらも取得対象だ。
理想の中古ドメインは?
ウェイバックマシンで中古ドメインを精査する場合
・ワンオーナー
・運営が長い
・サイトがオフィシャル
などが理想だ。
なかなか見つからないのだが・・・。
動画解説
ウェイバックを使った中古ドメイン精査を動画で解説しよう。
精査したドメインはこちら。 halcyontemple.org
1.一番最初のウェブサイトデータを見る
最初のオーナーサイトがもっともまともで、被リンクを受けているのでどういうサイトか確認する必要がある。確認したらフリーメイソンロッジのサイトのようだ。これは被リンクの質も高いだろう。
2.一番最初のウェブサイトの引っ越し直前データを見る
引っ越し時に301リダイレクトしている可能性があるのでチェックする。
3.二番目のウェブサイトデータを見る
2オーナー目にも見えるが実際はリニューアルしたようだ。クラシックなフリーメイソンからオカルト雑誌ムーにウケしそうなフリーメイソンになっているな。
4.二番目のウェブサイトの引っ越し直前データを見る
2012年のデータだが、こちらにリダイレクトを示す緑マークが出てきた。これをチェックしてみる。リダイレクト画面が出てくるか、URLが変わればリダイレクトだが、どうやらシグナル違い(たまにある)のようで正常データが表示された。(ここでもまたリニューアルされている)
5.3番目のウェブサイトのデータを見る
動画では見過ごしてしまっていたが、2016年にはアフィリエイトサイト(ペラサテライト)になっている。リダイレクトはない。
6.最終データを見る
リダイレクトの可能性が一番高いのが最終データだ。ここでは中古ドメイン業者か利用者が保有しているドメインパーキング画面が表示されている。つまりリダイレクトもなく評価されているということだ。
以上が大まかな中古ドメインの見方だ。理解できただろうか。
実際は、すべての年数をチェックするので時間はかかる。さらに被リンクデータをチェックしていく。
何時間もこれでチェックすると目がしゅぱしゅぱしちゃうぞ。誰か目薬買ってくれないか。
ウェイバックマシンで知ることができない情報
外部サイトからの評価(つまりは被リンク、SNSシグナル、メンション)といったものはウェイバックマシンではわからない。
これらのチェックはaHrefsやMOZなどのSEOツールを使う。