スパムスコアで低品質被リンクを探す
取得したばかりの中古ドメイン、被リンクを追加している中古ドメイン、被リンクを受けやすいホワイトドメインなどサイト運営をしていくと外からのリンクの質が悪いのが原因で順位が下がってしまうことがある。
それを防ぐために被リンクが増えるごと(つまり定期的に)低品質リンクを除外する作業をしたほうがいい。
低品質リンクを取り除く手順
・MOZスパムスコアで低品質リンクを探す
・サーチコンソールのリンクの否認で被リンクをブロックする
では詳しく解説していこう。
1.MOZにログインする
2. Link ExplorerにURLを入力する
調べたいドメインのURL(例:https://orank.jp)を入力します。
3. Spam Scoreを選択する
4.スパムスコアのグラフを確認する
黄色・赤色の2つをブロックしていく。スパムスコアが高くてもまともなリンクの場合は除外する必要はない。
低品質リンクをリストアップする
グラフの下にスパムスコアの高い順番に被リンクが並んでいるので、そのドメイン部分をテキストに保存していく。
サーチコンソールのリンク否認を行なったあともこのスコアリストに残るので、新しく否認するドメインのみでOKだ。
リンク否認を行う
詳しくはこちらに記載している。
スパム判定項目数の変更
MOZの主力SEO分析ツールがOpen Site ExplorerからLink Explorerにリニューアル(現在β版)しました。
それに伴い、スパムスコアの改善が行われました。
以前のスパムスコアは17のチェック項目にどれだけ該当するか?を判断するものでした。
The score is simple; it just records the quantity of spam flags the subdomain triggers.
引用元 https://moz.com/blog/spam-score-mozs-new-metric-to-measure-penalization-risk
新しいスパムスコアはチェック項目が27になりました。スパムスコアの概要説明動画があるので時間がある方はどうぞご覧ください。
SPAM違いだろ〜〜〜 というツッコミ待ちの動画です。お姉さんも毒々しい洋服着てキュートですね。
スパムスコアの分解
スパムスコアの概要が見やすくなった
キーワードは、スパムスコアの「分解」。これまでスパムスコアの情報はブラックボックスのような存在で数字だけで判断せざるを得ませんでした。
今回MOZスパムスコアの改善は、スコアを分解してどうしてその数値になっているのか?を明確化されています。
公式サイトの図解で説明します。
引用元 https://moz.com/help/guides/link-explorer/spam-score
新しいスパムスコアは%表示に変更。図の左に%の割合が3段階に表示され、
スパムスコアはそれらの数値を元に%表示されています。
低品質なリンクが一目で分かる
自身のスパムスコアは、自身のサイトに対してスパム判定27項目の算出を測るのではなく被リンク元を27項目で判定したスパムスコアを集計したものです。
ここを間違えないようにしたいですね。覚えておきたいのは、スパム判定によって自身のサイトがスパムかどうかを判断するのではなくてスパミーで低品質なリンクによってペナルティを受けている可能性や検索順位降下を引き起こされる可能性を探るというわけです。
自身のスパムスコアは、被リンク元URL(ページ)のスパムスコアによって算出されます。
スパムスコア概要の下部には下画像のようにスパムスコアが高い順にリストアップされています。これによって低品質のリンク元がわかります。
スパムスコアの活用
公式サイトでは、このスパムスコアの高い被リンクを否認したり無視するためではなく、あくまでも初動に弾みをつけるための調査として活用してね とアドバイスされています。おそらくMOZのGoogleを配慮した表面的なアドバイスだと思いますのでこのアドバイスは無視しちゃいます。
一番いいのは、スパムスコアが低いドメインを取得することです。当たり前の話になりますが中古ドメインを取得する際にはスパムスコアの低いものを選ぶとよいでしょう。
またスパムスコアが高くても、どうしても使いたいドメインがあった場合には次のリンクの否認をすることで改善できるかもしれません。
おすすめ改善案は、スパムスコアの高いURLを順番に確認して低品質ページであればリンクの否認をしましょう。
リンクの否認はサーチコンソールで行います。サーチコンソールにサイトを登録していないと使えません。また登録して間もない場合も使えませんので登録後数日待ちましょう。
スパムスコア判定27項目
リンク元のスパム判定に使用される27項目をご紹介します。
1. ページ数が少ない
Low number of pages found
本質的に問題ではないが、スパムサイトの多くはページ数が少ない。
2. スパムに多用されるドメイン
TLD correlated with spam domains
スパムサイトによく使用されるドメイン種類。(.info、.cc、.plなど)
3. ドメイン名の長さ
Domain name length
サブドメイン名がルートドメイン名の長さと近い。
4. ドメイン名に数字が含まれている
Domain name contains numerals
スパムサイトは自動でドメイン名をつけたり管理面で数字を加えることが多い。
5. グーグルフォントを使用していない
Google Font API Present
一般的なサイトにはグーグルフォントのように特殊なウェブフォントを使用することが多くスパムサイトは逆に使用しないことが多い。
6. タグマネージャーを使用していない
Google Tag Manager
スパムサイトではタグマネージャーを使用していないサイトがほとんどです。
7. ダブルクリック広告を使用していない
Doubleclick Present
スパムサイトではダブルクリック広告を使用していないサイトがほとんどです。
8. 電話番号がサイト内に表記されていない
Phone Number Present
スパムサイトでは、実在する電話番号を表記していない。
9. LinkedInページが関連付けられていない
Links to LinkedIn
スパムサイトのほとんどでは、LinkedInページが関連付けられていない。
10. メールアドレスの表記がされていない
Email Address Present
11. HTTPSではない
Defaults to HTTPS
SSL証明書に投資するスパムサイトはほとんどありません。HTTPSであるということはよいシグナルです。
12. META キーワードを使用している
Use of Meta Keywords
メタキーワードタグを使用するページは、そうでないページよりもスパムである可能性が高くなります。
13. Jumpshot(解析ツール)上の訪問数が少ない
Jumpshot Visit Rank
Jumpshotのclickstreamパネルで訪問数が非常に少ないWebサイトは、訪問回数の多いWebサイトよりもスパムが多い。
14. 外部URLのカノニカル
Rel Canonical
非ローカル(外部)canonicalタグを利用することは、多くの場合、スパムに関連しています。
15. タイトルの長さが極端に短い、あるいは長い
Length of Title Element
非常に長いタイトルまたは非常に短いタイトルのページは、スパムサイトと関連しています。
16. メタディスクリプションの長さが極端に短い、あるいは長い
Length of Meta Description
非常に長いまたは非常に短いメタ記述タグを持つページは、スパムサイトと相関しています。
17. メタキーワードが極端に長い
Length of Meta Keywords
非常に長いメタキーワードタグを持つページは、多くの場合、スパムサイトにあります。
18. ファビコンを使用していない
Browser Icon
ブラウザーのタブ部分に表示されるファビコンをスパムサイトは滅多に使っていない。
19. Facebook広告のためのPixelタグを使用していない
Facebook Pixel
Facebookのトラッキングピクセルは、迷惑メールサイトにほとんど存在しません。
20. 被リンクの数が異常に多い、あるいは少ない
Number of External Outlinks
スパムサイトは、外部アウトリンクが異常に高いまたは低い可能性が高くなります。
21. 固有ドメインへの発リンクが異常に多い、あるいは少ない
Number of Domains Linked-To
スパムサイトは、外部発リンクが異常に高い、または低い可能性が高くなります。
22. 個別ページへのリンク割合が異常に多い
Ratio of External Links to Content
スパムサイトでは、個別記事などのコンテンツへの外部リンクの割合が異常に多い傾向にある。
23. ドメイン名に母音・子音が連続している
Vowels/Consonants in Domain Name
スパムサイトでは、多くの場合、ドメイン名に連続した母音や子音が多く含まれています。
24. ドメイン名にハイフンが複数ある
Hyphens in Domain Name
スパムサイトは、ドメイン名に複数のハイフンを使用する可能性が高くなります。
25. URLの長さが異常に長い、あるいは短い
URL Length
スパムページのURLパスの長さが異常に短いまたは長いことがよくあります。
26. スパムによく用いられる用語が含まれる
Presence of Poison Words
スパムサイトでは、医薬品、アダルトコンテンツ、ゲームなどのウェブスパムのトピックに関連する特定の語句を使用することがよくあります。
27. 特定用語のアンカーテキスト(発リンク)
Uses High CPC Anchor Text
スパムサイトでは、医薬品、アダルトコンテンツ、ゲームなどのウェブスパムトピックに関連するアウトリンクのアンカーテキストに特定の単語を使用することがよくあります。
スパムスコアのまとめ
新しくなったスパムスコア画面は、非常に使いやすくなっていますしリンクの否認をする上で非常に作業がしやすくなりました。
覚えて起きたいスパムスコアの活用方法は2つ
- 中古ドメインを取得する前のスパム判定に使用する
- 使用中のドメインに、低品質被リンクがあるか確認してサーチコンソールで否認する
この2つを覚えておけばOKよ。
スパムスコア項目に該当するとスパムサイトに認定される?
スパムスコア27項目は、この項目の行為を行なったらスパムになりやすい というわけでは全くありません。
MOZというSEO業者が独自の指標「スパムスコア」の判断材料としてスパムサイトによく見られる傾向を使っているだけです。
Googleからスパム評価されるのは、また別の話になります。
よっぽど悪いことをしていないとペナルティを与えられることはありませんのでご安心を。