Ahrefsで被リンクを調べる手順は？｜見落としを減らす読み解き方と改善アクション！

2025年12月23日

Ahrefsで被リンクを調べたい人の多くは、「どこを見れば今の評価と課題が分かるのか」と「次に何を打てば順位が動くのか」で迷います。

結論から言うと、Backlinks・Referring domains・Anchors・New/Lost・Brokenの5つを順番に追うだけで、監視と改善の両方が回り始めます。

本記事は、初動の確認手順から危険サインの見分け方、競合の伸び筋の拾い方、そして被リンクを増やす実務までを、再現しやすい形でまとめます。

読み終えたら「優先順位が1つに絞れる状態」になるように、判断軸もセットで整理します。

Ahrefsで被リンクを調べる手順は？

最初にやるべきことは、数字を眺めるより先に「どの画面で、どの順番で、何を確かめるか」を固定することです。

この手順を型にしておくと、被リンクの増減に振り回されず、異常が出たときだけ深掘りできるようになります。

無料で全体像をつかむ

いきなり細部を見るより、まずは無料の被リンクチェッカーや概要画面で「リンクが増えているのか減っているのか」を把握します。

ここでの目的は精密さではなく、異常値の早期発見と、深掘り対象の当たりを付けることです。

もし想定より急増しているなら、質のばらつきが混ざる可能性が上がるので、次の画面で属性と参照元を必ず見ます。

Site Explorerの対象を正しく切り替える

Site Explorerでは、URL単位・サブディレクトリ単位・ドメイン単位の切り替えで、見える景色が別物になります。

記事単体の施策検証ならURL、サービス全体の外部評価ならドメイン、特定カテゴリの評価ならサブディレクトリが相性が良いです。

最初に分析単位を固定しておくと、前回比較のズレが減り、レポートの数字が「変化」として読めるようになります。

Backlinksでリンク元ページを絞り込む

Backlinksでは、リンクしているページそのものの一覧が見えるので、質の判断と除外の判断が最速でできます。

まずはリンク属性や言語、プラットフォームなどで絞り、目視で「自然な文脈か」「量産っぽさがないか」を確認します。

ここで重要なのは、リンク元の数よりも、リンク元ページが実際に読まれていそうな体裁かどうかです。

Referring domainsでドメインの重複を整理する

Referring domainsは、リンク元のサイト数をユニークに捉えられるので、外部評価の広がりを見やすくします。

同じドメインから何十本もリンクがある場合は、評価の伸びよりも偏りのリスクが大きくなることがあります。

新規参照ドメインが増えているかを軸にすると、獲得施策の成果が「質の方向」で判定しやすくなります。

Anchorsで意図しない最適化を見抜く

Anchorsは、アンカーテキストの偏りを可視化できるので、過度な最適化やスパム的な誘導を早めに見つけられます。

ブランド名・URL・一般語が自然に混ざっている状態が基本で、特定キーワードに寄りすぎると違和感が出やすいです。

狙っていないキーワードが急に増えたときは、リンク元の質と合わせて確認し、放置しない運用が安全です。

NewとLostで増減の理由を推測する

NewとLostは、リンクが付いた・外れたタイミングを追えるので、施策と変化の因果を作りやすい画面です。

たとえばリライト直後にNewが増えるなら、情報更新が引用を呼んだ可能性があり、次の更新テーマのヒントになります。

逆にLostが増えるなら、リンク元のページ削除やURL変更、リンク切れなどの可能性があるため、Brokenの確認へ進みます。

Brokenで取り戻せるリンクを拾う

Broken backlinksは、リンク元は存在するのにリンク先が404などになっている状態を拾えるので、最も回収効率が高い作業になりやすいです。

リンク先の移転やURL設計の変更が原因なら、適切なリダイレクトや代替ページの用意で、評価を取り戻せる可能性があります。

新規獲得より早く成果が出ることもあるため、月1回の定点作業として組み込む価値があります。

エクスポートで監視を仕組みにする

重要なレポートは、目視だけで終わらせず、エクスポートして比較できる形にしておくと強いです。

週次で差分を見るだけでも、異常な増減やアンカー偏りが早期に見つかり、手戻りが小さくなります。

作業の目的は「全部見る」ではなく、「危険とチャンスだけに気づける状態」を作ることだと割り切るのがコツです。

被リンクの価値を判断する軸

被リンクは「多ければ勝ち」ではなく、どんなサイトから、どんな文脈で、どんなページに向いているかで効き方が変わります。

ここではAhrefsで見える指標を、施策の判断に使える形へ落とし込みます。

DRとURの使い分け

DRはドメイン全体の強さの目安、URはページ単体の強さの目安として扱うと整理しやすいです。

指標は絶対評価ではなく比較の道具なので、同業界の競合と並べたときに位置づけが分かれば十分です。

獲得すべきリンクを決めるときは、DRの高さだけでなく、自分の狙う検索意図と近い文脈かも必ず見ます。

DR：サイト全体の外部評価の傾向
UR：リンク先ページの外部評価の傾向
比較対象：競合上位サイト
判断単位：施策ごとに固定

リンク属性を先に切り分ける

dofollowとnofollow、さらにUGCやsponsoredを切り分けると、評価に寄与しやすいリンクと、参照としてのリンクを分けて考えられます。

nofollowでも指名検索や認知に効くケースはあるので、ゼロか100ではなく「目的別に価値が違う」と捉えるのが現実的です。

一方で属性が不自然に偏っているときは、獲得経路が片寄っているサインにもなります。

属性	dofollow
主な意味	評価が渡りやすい
注意点	量産リンクは危険
代表例	記事本文の自然な引用

参照ページの文脈で質を見分ける

同じドメインからのリンクでも、記事の本文中で自然に紹介されているリンクと、サイドバーに並ぶリンクでは価値が変わりやすいです。

リンクの周辺テキストを見て、自分のページが「根拠として引用されている」のか「単なる一覧に入っている」のかを判別します。

この視点を持つだけで、次に作るべきコンテンツの形式が決まりやすくなります。

本文中：引用・根拠になりやすい
一覧系：並列紹介になりやすい
フッター：量産の温床になりやすい
周辺文：意図の推測材料

上位ページを起点にリンク先を整える

被リンクはサイト全体に均等に効くわけではなく、リンクが集まるページと集まらないページが分かれます。

まずは「すでにリンクが集まっているページ」を起点に内部リンクを整え、重要ページへ評価を流す設計を作ります。

外部リンク獲得と内部設計を同時に回すと、同じ本数でも伸びが速くなりやすいです。

起点ページ	被リンクが多いURL
接続先	売りたい重要ページ
内部設計	関連性が高い導線
更新方針	根拠追加と改善

危険な被リンクを早期に見抜く

被リンクは資産になり得ますが、質が悪いリンクは順位を不安定にする要因にもなります。

ここでは「疑うべきサイン」と「優先して見る順番」を決め、作業量を最小化します。

急増はまずリンク元の種類を見る

リンクが短期間で急増したときは、良いバズの可能性もありますが、同時に低品質リンクが混ざる確率も上がります。

量の評価に入る前に、リンク元の言語やTLD、CMSのパターンなど「種類の偏り」を見ます。

偏りが強ければ、対象を絞って目視できる量まで落とし、原因を特定します。

同一テンプレの量産
不自然な言語の混在
関係ない業界の羅列
同一ドメインの大量発生

アンカーテキストの偏りは先に止血する

狙いキーワードに寄ったアンカーが一気に増えると、外部から見ても不自然に映りやすくなります。

Anchorsで上位アンカーの割合を見て、急に伸びたアンカーを起点にリンク元を辿ります。

意図しない偏りが見つかったら、まずは増加源を特定し、連鎖を止める判断が優先です。

偏りの種類	同一KWの増加
疑う状況	短期間で急伸
確認先	リンク元ページ
初動	増加源の切り分け

サイト全体ではなく対象URLの異常を見る

サイト全体の数字が安定していても、特定URLだけに不自然なリンクが集まることがあります。

URL単位でBacklinksを見て、異常が出ているページを絞り込むと、対応の精度が上がります。

とくに商品ページやLPは狙われやすいので、定点監視に入れておくと安心です。

LPへの不自然な集中
404ページへのリンク
リダイレクト先の混乱
クエリ付きURLの拡散

最終手段として否認を検討する

明らかに悪質で、かつ自分で削除依頼が難しいリンクが大量にある場合は、検索エンジン側の否認手段を検討する場面もあります。

ただし否認は万能薬ではなく、判断を誤ると本来の評価まで落とすリスクがあるため、証拠を残したうえで慎重に進めます。

まずは「回収できるリンク」と「放置しても影響が薄いリンク」を仕分けし、それでも危険が残るときの選択肢として持つのが現実的です。

前提	悪質リンクが大量
優先	原因の特定
代替	削除依頼
留意	過剰対応は逆効果

競合の被リンクから勝ち筋を拾う

自社の被リンクを眺めるだけでは、伸びる施策の発見が遅れます。

競合のリンク獲得パターンを真似るのではなく、「どんな情報が引用されるか」を抽出するのがポイントです。

Referring domainsで競合の支持層を特定する

競合にリンクしているドメインは、業界のメディアやまとめサイト、比較記事の運営者など「評価の入口」になりやすい存在です。

まずはdofollowで絞り、さらにトラフィックが出ていそうなドメインから優先して見ます。

ここで見つかるのはリンク先のURLだけでなく、競合が信頼を勝ち取っている文脈そのものです。

業界メディア
比較サイト
教育系コンテンツ
コミュニティ運営

Best by linksでリンクされるコンテンツ型を掴む

競合の中で特に被リンクが集まっているページには、引用される理由が埋まっています。

統計・定義・手順・テンプレートのように、他者が自分の記事の根拠として使いたい要素が多いほどリンクは集まりやすいです。

ページの構造を観察して、自社で再現できる型に落としておくと、次の制作が速くなります。

リンクされる型	定義・早見表
強い理由	引用しやすい
差別化	一次データを追加
次の一手	更新頻度を上げる

Anchorsで競合のブランド導線を読む

競合に向くアンカーは、ブランド名・サービス名・カテゴリ名の比率に、そのサイトの強みが表れます。

ブランドアンカーが強いなら指名の土台があり、カテゴリアンカーが強いなら情報設計が評価されている可能性があります。

自社がどちらを伸ばすべきかを決める材料として、アンカー分布を読みます。

ブランド名：指名と信頼
URL：自然リンク
カテゴリ語：情報設計
商品語：商用意図

獲得機会は連続リンク元から探す

同じ競合に何度もリンクしているサイトは、情報更新を継続的に追っている可能性があり、関係構築の候補になります。

Referring domainsでリンク数が多いサイトを起点に、どのページで、どの文脈でリンクされているかを確認します。

競合だけが掲載されていて自社が載っていない場合は、掲載基準を満たせるようにページを整えたうえでアプローチすると成功率が上がります。

候補	連続でリンクするサイト
見る場所	リンク先ページ群
準備	掲載基準の充足
行動	更新通知と提案

被リンクを増やす実務フロー

被リンク獲得は、気合いよりも工程設計で差が出ます。

Ahrefsを使うと、候補抽出から実行、結果確認までを一つの流れとして回せます。

リンクに値する資産ページを決める

被リンクが増えやすいのは、ニュースよりも「参照される情報」がまとまっているページです。

定義、比較軸、手順、テンプレート、用語集のように、他者が引用しやすいパーツを持つページを先に用意します。

資産ページがない状態で営業しても、掲載側のメリットが薄く、継続施策になりにくいです。

定義ページ
早見表ページ
手順テンプレ
更新ログ付き資料

壊れたリンクの回収から着手する

Broken backlinksは、すでに「リンクしたい」という意思が存在している状態なので、回収の成功率が高いです。

404になっている原因がURL変更なら、適切なリダイレクトで解決しやすく、作業コストも軽く済みます。

回収できたリンクは、次に狙う獲得施策の原資にもなるので、最初の勝ち筋としておすすめです。

対象	404リンク先
原因例	URL変更
対応	301リダイレクト
成果	評価の回収

競合リンク元から候補リストを作る

競合にリンクしているサイトは、すでにそのテーマに関心があるため、ゼロから探すより筋が良いです。

Referring domainsで候補を集め、実際のリンク元ページで「どういう理由で紹介しているか」を確認します。

その理由に合わせて、自社の資産ページを調整してから提案すると、押し売りになりにくいです。

候補抽出：競合の参照元
理由確認：リンクの周辺文
改善：資産ページの補強
提案：更新情報として送る

アンカーを設計して自然さを守る

獲得したいキーワードがあっても、アンカーを固定すると不自然さが出やすくなります。

基本はブランド名やURLを中心にし、必要なときだけ自然な文脈でカテゴリ語が混ざる状態を目指します。

Anchorsで偏りが出ていないかを定点で見れば、攻めすぎを防げます。

基本形	ブランド名・URL
補助	カテゴリ語
避ける	同一KWの連発
監視	Anchorsの割合

New/Lostの差分で施策を評価する

リンク獲得は一回の成功で終わりではなく、再現性が作れて初めて強い施策になります。

Newで増えたリンクの共通点を拾い、Lostで消えたリンクの理由を把握すると、次の改善が具体的になります。

差分を見ながら、資産ページの更新・提案先の選定・内部設計を同時に回すと、伸びが安定しやすいです。

New：増えた理由の共通点
Lost：消えた原因の分類
更新：資産ページの強化
反復：同パターンの再実行

無料枠と有料運用の使い分け

被リンクの作業は、全てを有料でやるより、目的に合わせて無料と有料を切り替えたほうが費用対効果が出やすいです。

どの段階で投資すべきかを、作業フェーズで分けて考えます。

無料は異常検知に寄せる

無料の範囲では、全リンクを精密に追うよりも、増減やリンクされやすいページの当たりを付ける用途が向いています。

とくに「急増」「急減」「変なアンカー」のような異常を拾えれば、最小の手間でリスクを下げられます。

異常が出たときだけ有料の深掘りに入る運用にすると、コストと時間が噛み合います。

目的：異常の早期発見
対象：増減・上位ページ
判断：深掘りが必要か
次手：有料で精査

有料は競合分析と回収施策で回す

有料の強みは、競合の参照元とリンクされるページの型を大量に見られることと、回収施策を仕組みにできることです。

候補抽出の網羅性が上がるほど、同じ労力でも成果が出る確率が上がります。

特にBrokenの回収と、競合のReferring domainsの掘り下げは、投資回収が速くなりやすい領域です。

強み	候補の網羅性
向く作業	競合分析
向く作業	リンク回収
成果	再現性の確立

運用は月次の型に落とす

被リンク分析は、やる日とやらない日があると、数字の変化を見逃しやすくなります。

月次で「Backlinksの異常」「Referring domainsの新規」「Anchorsの偏り」「Brokenの回収」を固定タスク化すると安定します。

そのうえで、伸びた月だけ深掘りして勝ちパターンを増やすと、施策が積み上がります。

月初：異常の有無
月中：回収施策
月末：競合の変化
随時：資産ページ更新

被リンクの見方が固まると次の一手が速くなる

Ahrefsで被リンクを見るときは、Backlinksで質を見て、Referring domainsで広がりを見て、Anchorsで不自然さを見て、New/LostとBrokenで行動に落とす流れが最短です。

増減の数字に一喜一憂するより、「回収できるリンク」「真似すべきコンテンツ型」「危険な偏り」を先に拾うと、やることが自然に絞れます。

まずは今週、Brokenの回収と、競合のBest by linksの観察から始めると、少ない工数でも成果につながりやすいです。

その上で月次の定点運用に落とし込み、勝ちパターンだけを増やしていけば、被リンクは安定した資産になります。

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この記事を書いた人

オーラン

ドメイン千年戦争を生きた騎士オーラン。中古ランプを手に入れて中古ドメインでペラ量産しまくる騎士。武器はペラサイト流星剣。